最近はあまりお腹がすきませんでした。
食べようと思っても、少し食べるとすぐにお腹がいっぱいになってしまうし、たくさんは食べられません。
でも、一番苦手だったのは、みんなでご飯を食べることでした。
ある日、家族が気を遣って、私の好きなイタリアンに連れて行ってくれました。
私も楽しみにしていたんです。
ところが、席について、テーブルいっぱいに料理が並んだ瞬間でした。
急に喉が詰まるような感じがして。
食べられない。
一口も。
自分でも理由がわかりませんでした。
残したらいけない。。。
ちゃんと食べないといけない。。。
楽しそうにしないといけない。。。
みんなに心配をかけちゃいけない。。。
そんな思いが頭の中をぐるぐる回って、
気が付けば会食そのものが苦手になっていました。
そして、家族との食事も。
そのうち私は、ご飯を部屋に運んで、一人で食べるようになりました。
そんな時に、魂ほどきを受けました。
どうして食べられないのか。
どうして家族と一緒に食卓に座れないのか。
自分ではわからなかったものを、紐解いてくれました。
気が付けば、私は泣いていました。
その日の夜。
母がいつものように言いました。
「ご飯よー」
私は何も考えずに立ち上がって、何も考えずに食卓へ向かいました。
母が少し驚いた顔をしました。
でも私は、
その時は何が驚かれているのかわかりませんでした。
そのまま家族みんなでご飯を食べました。
普通に。
何事もなかったみたいに。
食べ終わった頃、
父がぽつりと言いました。
「みんな揃って食べるの、久しぶりだね」
その瞬間、私は思い出したんです。
そういえば、
ずっと食卓を避けていたんだった。
忘れていました。
食べられなかったことも。
苦しかったことも。
ご飯を食べるって、普通のことだったんですね。
家族と笑いながら食べるって、こんなに自然なことだったんですね。
なんだか、大事なことを思い出したような気がしました。
その後は、友人との会食にも行けるようになりました。
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